完成した申告書の誤りを提出前に修正する方法。申告書の誤りで損益計算書の「当期純利益金額」に変化はないため、別表四「当期利益又は欠損の額(1)」を完成前損益計算書「当期純利益金額」に戻します。戻し方は、会計ソフトで、計上した「未払法人税等」を削除すると戻ります。又は、完成した損益計算書「当期純利益金額」に、別表四「損金経理をした納税充当金(5)」の金額をプラスすると元に戻ります。後は、申告書の確定税額に係る部分を削除してやり直します。仕組みの解る人には簡単なことも、解らないことには難しいものです。
決算書も申告書も完成前に戻します
決算書
未払法人税等、法人税、住民税及び事業税を削除して、損益計算書「当期純利益金額」を完成前に戻します。
未払法人税等、法人税、住民税及び事業税を削除
一旦完成した損益計算書
未払法人税等12,087,000を計上するとその分純利益が減少します。
完成前損益計算書
未払法人税等を削除すると完成前当期純利益金額に戻ります。
申告書
別表四完成前に戻す
別表四項番1・5
当期利益又は当期欠損の額 | (1) |
@総額=@「当期利益又は当期欠損額(1)」33,862,401を完成前損益計算書「純利益金額」45,949,401の金額を記入 |
損金経理をした法人税及び復興特別法人税 | (2) | (当期の中間納付額) |
損金経理をした道府県民税市町村民税 | (3) | (当期の中間納付額) |
損金経理をした納税充当金 | (5) |
@総額=@12,087,000を削除 (当初確定税額) |
小 計 | (11) |
@総額=@削除 |
別表五(一)完成前に戻す
別表五(一)項番26・27・28確定・29確定・30
繰越損益金 | (26) |
B増=@135,543,091を削除 |
納税充当金 | (27) |
B増=@12,087,000を削除 |
未納法人税(確定) | (28) |
B増=@△8,012,100を削除 |
未納道府県税(確定) | (29) |
B増=@△260,600を削除 |
未納市町村税(確定) | (30) |
B増=@△700,200を削除 |
差引合計 | (31) |
B増=@139,247,391を削除 |
別表五(二)完成前に戻す
別表五(二)項番4
別表五(二)項番10
別表五(二)項番15
法人税、地方法人税(確定) | (4) |
A当期発生税額=@8,012,100を削除 |
計 | (5) |
A当期発生税額=@10,585,100を削除 |
道府県民税(確定) | (10) |
A当期発生税額=@260,600を削除 |
計 | (11) |
A当期発生税額=@444,400を削除 |
市町村民税(確定) | (15) |
A当期発生税額=@700,200を削除 |
計 | (16) |
A当期発生税額=@1,053,200を削除 |
別表五(二)項番32・34・42
損金の額に算入した納税充当金 | (32) | 12,087,000を削除(当初確定税額) |
計 | (34) | 12,087,000を削除 |
期末納税充当金 | (42) | 12,087,000を削除 |
申告書完成
再計算し確定した税額を別表五(二)・別表五(一)・別表四に記入
別表四
別表四項番1・5.・11・33・47
当期利益又は当期欠損の額 | (1) |
@総額=@45,949,401から完成した損益計算書「当期純利益金額」を差引いた金額を記入 |
損金経理をした納税充当金 | (5) | 法人税・道府県民税・市町村民税・事業税等合計確定税額を記入 |
合 計 | (33) | @総額=@47,074,202 |
小 計 | (47) | @総額=@47,074,202 |
別表五(一)
別表五(一)項番26・27・28確定・29確定・30・31
繰越損益金 | (26) |
B増=@「繰越損益金」101,680,690+新たな確定税額を計上し完成した損益計算書「当期純利益金額」の金額 |
納税充当金 | (27) |
B増=@新たな法人税・道府県民税・市町村民税・事業税等・確定税額を記入(未払法人税等) |
未納法人税(確定) | (28) |
B増(確定)=@新たな法人税、地方法人税確定税額を記入 |
未納道府県税(確定) | (29) |
B増(確定)=@新たな道府県民税確定税額を記入 |
未納市町村税(確定) | (30) |
B増=@新たな市町村民税確定税額を記入 |
差引合計 | (31) |
B増(確定)=@4+5+26+27+28-29-30の金額 |
別表五(二)
別表五(二)項番4
別表五(二)項番10
別表五(二)項番15
法人税、地方法人税(確定) | (4) | A当期発生税額=@新たな法人税、地方法人税確定税額を記入 |
計 | (5) | A当期発生税額=@合計税額を記入 |
道府県民税(確定) | (10) | A当期発生税額=@新たな道府県民税確定税額を記入 |
計 | (11) | A当期発生税額=@合計税額を記入 |
市町村民税(確定) | (15) | A当期発生税額=@新たな市町村民税確定税額を記入 |
計 | (16) | A当期発生税額=@合計税額を記入 |
別表五(二)項番32・34・42
損金の額に算入した納税充当金 | (32) | 新たな法人税・道府県民税・市町村民税・事業税等・確定税額を記入 |
計 | (34) | 新たな法人税・道府県民税・市町村民税・事業税等・確定税額を記入 |
期末納税充当金 | (42) | (31)+(34)-(41)の金額を記入 |
記事はここまでです。